インフルエンザワクチンについて
インフルエンザワクチンは発症者を大幅に減らす唯一の方法であるため、広く接種が勧められています。インフルエンザは1月上旬から3月上旬に流行することが多く、一方でワクチンを接種してから効果が出るまでに2週間ほどかかるといわれておりますので、毎年12月中旬くらいまでには接種することをお勧めしております。またインフルエンザは毎年少しずつ変異をするので、ワクチンは毎シーズンの接種が必要となります。毎年10月より接種が可能になります。
ワクチンの基となるウイルス(ウイルス株)は、毎年WHO(世界保健機構)が発表する推奨株を基に、日本国内の専門家による会議にてその年の流行を予測・検討し、決定され、最終的にA型2種類・B型2種類の合計4種類のウイルスに予防効果を持つワクチンとなります。
ワクチンは鶏卵を用いて製造しますので、卵アレルギーをお持ちの方は残念ながら接種できません。37.5℃以上の熱がある場合は、病気の前段階の可能性があり、その後高熱が出たり、ほかの症状が現れる可能性があるため通常は接種を見合わせております。
接種後の一般的な副反応としては、微熱や接種局部の発赤・腫脹・疼痛などで、特に初回や久しぶりに接種された方に出やすいようです。しかしいずれも一時的なもので、2〜3日で回復するといわれており特別な処置をする必要はありません。
入浴は1時間以上後であれば問題ありませんが、その際は注射した部位を強くこすったり、温めすぎないように注意してください。
過度の運動・大量の飲酒はそれ自体で体調に変化をきたす恐れがあるので、ワクチン接種後24時間は避けたほうが無難です。注射した箇所は揉まないほうがよいでしょう。
インフルエンザワクチンの発病予防は実はそれほど高くありません。
成人:70〜90%、高齢者・小児:50〜70%と報告されております。
接種すればインフルエンザに絶対かからないというものではありませんので、咳・くしゃみの人の半径1.5mには近づかない、手洗い・うがいをきちんとする等の感染しない注意は必要となります。